投稿ありがとうございます☆ナナさん

2001年 5月30日 秋田サウンドサプライ
レコ発ツアー2001
なんと、我が街・秋田にキングブラザーズが来るとな!?
知ったのはライブの約2週間前だった(遅っ)。観たい。曲は全然知らんがとにかく観たい。が。以前ライブを観た仙台在住の友人曰く
「ケイゾウには『そこの!そこの!お前もお前もボサッと見てんなグラァ!』って指差されて、マーヤには突撃された・・・(怯)。」
・・・ハッキリ言って、
1人で行くのこえぇ(泣)。
友人1人を半ば拉致する形で連れて行くことに決定。

会場前に着くと、同じビルに入っている潰れた会社のシャッターにスーツが干されていた。
え?洗濯したの?何、ケイゾウの?マーヤの?てゆーか、なんでシャッターに?でもまぁ(以下、自分内論争は続く)。

会場となったサウンドサプライは小汚いスタジオ。高さ10cm程のステージ。客電は普通の部屋の電気と同じで、スイッチ1つでつけたり消したりする。
壁には割れた部分をガムテープでとめてある大きな鏡。床はガタガタ。ステージ照明も簡易的。そしてプロレス入場形式。
だいたい150人は入るであろうフロアに集まった客は30人程度。
この状況で『メンバーが突撃してくる』ようなライブ・・・。そう考えたら何だかワクワクしてきた。

前に地元バンド『ジャイロキャプテン』をおいて、キングブラザーズ登場。
おもむろに位置につき、楽器を手にする。客は殆どの人が初めて彼らを観るのであろう、どんな音を鳴らしてくるのか、その瞬間を息を殺して待っている。
場内の空気はピーンと張り詰めている。

緊張感がピークに達したその時、ドラムのスティックが高々と掲げられ、空間をスッパリと切り裂くようなスピードで一気に振り下ろされる。
同時に2本のギターが掻き鳴らされ、もの凄くぶ厚い音がスピーカーから放たれた。
鳥肌が胸の奥から全身にまわり、思わず足元がフラついた。
今まで色々なバンドのライブを観てきたし、音の塊が耳から体内に突っ込んでくるような感覚は何度も体験しているハズだ。
しかし、違う。明らかに今までと何かが違う。ドアタマの一発で強く確信させられるくらいに。何が違う?一体何が、どこが違うというんだ?

3曲こなしたところでジュンがスティックを放り投げてきた。友人の足元に落ちたのを拾ってもらう。
タダの棒っきれのような格好をしたスティックは綺麗に裂けている。たった3曲でもう1本消化!?私と友人、ただただ唖然。

折れたスティック←これがそのスティックだ!
写真提供:ナナさん


最初の緊張感は途切れず、ライブは進む。
張り詰めた空気の上に曲が乗っかってくるカンジ。
ヒリヒリしていて、一瞬でも気を抜いたらあっという間に体を切り裂かれそうだ。

中盤に差し掛かった時(今思うと『リズム』の時)、曲が始まった途端にケイゾウがマイクスタンドをガッと持ち上げて柵を越え、フロア中央にダンッと場所を構えて歌い始めた。これには客も黙っちゃいない、あっという間に取り囲まれるケイゾウ。

中にはケイゾウの背中や腕に触れるものもいる。しかし、表情こそ見えないものの(真横にいたのね、アタシ)当の本人はそれを気にしないどころか、まるで客に囲まれているのすら見えてないようにひたすら歌い、屈み込んでギターを掻き鳴らす。
その輪の外で暴れ始めたのはマーヤ。人間技とは思えない動き(失礼)でさらに盛り上げる。

ここから空気の流れは変わった。
緊張感の糸はプッツリと途絶え、3人が生み出すグルーブがグラングランとまわっている。それに身を任せて聴いているのがムチャクチャ気持ちいい。

「秋田の人はロックンロールが好きですかぁぁぁ!?」「後ろで腕組んで見てる人ぉ!もっと前に来てくださぁい!」等々目をギラつかせて客席を指差して叫ぶケイゾウ。
ステージセンターにドッカリと腰を据えたジュンは髪を振り乱し、時折頭上でスティックをクロスさせては思い切り叩きつける。その姿はワイルドと言うよりもほぼ『野生』と言うべきか。
1番驚いたのはマーヤ。最前の客にビンタくらわせたり、 (ちなみにこのビンタ、『ペチッ』とはたいた程度で全然痛くなかったらしい。友人・談) モニターから飛び降りて転げ回ったりと狭い狭いステージ上で派手に動きまくる。
白目を剥き、マイクをガッツリと咥えてヨダレをダーダーたらしながら叫ぶ。それでいて演奏の枠からムチャクチャに外れることはなく、むしろ強烈にイカれたフレーズを次々と聴かせてくれる。
もしかしたらこの人は、天性のキチ○イギタリストなのかもしれない・・・。

後半に突入すると、演奏はよりヒートアップしていく。
血が煮えたぎるような熱さではなく、内側からジリジリと熱くなるカンジ。
3人の男が放つ彼らなりの『ブルース』に、目が、耳が、体が、そして会場の空気が支配されていく。頭の中が真っ白になり、トランス状態に陥って暴れまくる私。よってこの辺りのコトは殆ど覚えていない・・・。嗚呼・・・。

本編最後にやったのは今から思うと『虹と雲』だった。
ケイゾウが1人ギターを鳴らしながら歌い始めるこの曲。何も知らないアホな私はまだまだ暴れられると思っていた。 
が、しかし。 この頃になると見慣れていたジュンのクロスされたスティックが振り下ろされた次の瞬間から、私の体は硬直してしまうのである。
スピーカーから溢れ出てくる爆音と、「走り続けようぜ」「笑い続けようぜ」「夢を叶えようぜ」という、恥ずかしくなるくらいストレートな言葉。
誰もが当たり前に思っているようなコトなのに、こういう内容の歌なんてどこにでもありそうなのに、どうして体が動かないんだろう?どうして涙が出てきそうなんだろう?
私は必死に歌うケイゾウの姿を、口をポカンと開けてただ見ているしかなかった。

その後アンコールで1曲やり、ライブは終了した。
メンバーがステージを去り、客がフロアを去るのを見届けた後に友人と2人、ロビーへ出てタバコをくゆらせる。
2人共体を震わせ、「凄かった・・・」と言うだけで殆ど何も喋らなかった。衝撃というよりショックに近いものを感じていたのだ。
それは一体何なのか?ずっと考えていたが、出た答えは『私達はキングブラザーズを甘く見ていた』ことだけだった。

しばらく休んでから私は友人と別れ、ショックの証拠物件とも言うべき品、折れたスティックを片手にフラフラと帰路についた。
例の仙台の友人から引っ切り無しに「どうだった?どうだったよ?」とメールが入ってくる。
まだ頭と心の整理が出来ていなかった私は、翌日になってから彼女に連絡した。ライブの内容と自分が感じたコトを話し、最後にこう付け加えた。
「あのさぁ、6月に仙台でキングのライブあるけど、アンタ一緒に行かない?」
2週間後、ショックの正体を確かめるべく私は仙台へ向かうことになる。

【特集・終演後のマーヤ】
・何故か楽屋の外で、思いっ切りシャツを脱いで上を着替えるマーヤ。
・下を履き替える際にトイレにわざわざ行くマーヤ。しかも口には火のついてないタバコをくわえたままで。
・着替えが終了し、ミネラルウォーター片手に撤収作業に向かうマーヤ。ライブの疲れからか足元がおぼつかず、私&友人がしゃがみこみをキメてる狭〜い道をわざわざ通る。
他にも通れるトコはあったのに・・・。謎。

☆管理人から一言★
すごいですねぇ…熱さがメチャメチャ伝わってくるレポありがとうございました!しかも、折れたスティックの写真まで送っていただいて感謝感激☆
続編もお待ちしております!
私も初めて行く時「一人で行くのこぇぇ…」ってビクビクしながら行きましたよ!「殴られたらどうしよう」とか(笑)
マーヤの謎の行動も笑えます!いやぁ、着替え見たっていいですねぇ。じゃあ、マーヤの上半身裸の姿とか見れたんですか?あはん…☆羨まし!


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