投稿ありがとうございます☆きものさん

2001年 7月20日 心斎橋クラブクアトロ
レコ発ツアー2001
随分と開場を待たされ、入った後もなんだかちっとも始まらないような気がしてずっとヤキモキしてた。
予算逼迫のため、野宿覚悟で大阪入りしている私にとって抗い難きレベルの「最悪兄弟コールドターキー」。
明後日には名古屋で観れるのに我慢ができない私は欲張り。「やっぱり行こう」と、決意したのが遅かったため、整理券番号がかなり悲しい番号で、先に入ってた友を探してそこに入れてもらう。マーヤ側3列目付近。

チケットにわざわざ「ワンマン」って書いてあるのが微笑ましい。対バンあるとキングの持ち時間が短くなったりするからね、今夜はタップリお楽しみさ、って訳で、これ以上待たされたら私はもう死ぬ(人がそんな簡単に死んでたまるかっての。
どうせ死ぬならブルースで殺してもらわなくては。笑)ってくらいに極限に達した頃、いよいよお三方の登場。

ジュンが両手を高々とクロスしてスネアにスティックを叩き付ける瞬間を確認すると同時に全身に震えが走る気がする。“ルル”だ。
ケイゾウのやさぐれたボーカルが乱暴なツインギターと共に体にぶち込まれていく。恍惚の波。
ものスゴイ圧迫が後ろから来るが、あまり気にならず、以降の記憶、またしてもとぎれがち。
ベースレスとは思えない程の重量感。重いケイゾウのギターに、とにかくジュンのドラムのカッコ良さ、センスの良さ。おまけにジュンのドラムは音がデカイ!!
あの細い体でガシガシ叩きつけまくってくる。そこへ重なってくるマーヤのギター。ケイゾウの声というのは私にはとても魅力的に感じる。その上でのマーヤの狂気のスクリーム。ううううう、また殺られた。無条件降伏だ。

出来る事なら私は男になって奴等と対峙してみたい。
マーヤと向いあって「お前なんかに絶対に負けねえぞ」的ギラギラ闘争モードに突入してみたい。
マーヤが男の私目掛けてギターごとブっ飛んで来ても絶対に落とさないから。
・・・実際の私は女で小柄で非力で、いつも「マーヤ、かもーん」とか高い声で言ってるバカなんだけど(泣)
その心の中では女の自分を歯がゆく思ってる部分がある。普段は女である事を思いっきり甘受して生きてるくせに。キング観てると混乱して髪の毛かきむしりたくなる。

「北は北海道から南は沖縄まで、日本中まわってきました!そして大阪へ戻ってきました」のケイゾウのMC。ホントに物凄いスケジュールだよね。
「歌は届いてますかあ?」くー。ヒリヒリしてくる。

曲順はまったくの不明。
“☆☆☆”“あッ!ああ”“→→●←”“タイクツ地獄”をやったはず。
ケイゾウの「後ろに居る人は、今日、ここに何しに来たんですかあ?消え失せろっ!」という、素敵な曲紹介の仕方で“消えうせろ”。
私の目の前に居る女の子が「キャーっマーヤが睨んだあ」ってオイオイ・・・そ、それは・・・。
マーヤ前は特に女の子比率が異様に高い。気持ちはワカランでもないがマーヤ自身はちょいやりにくそう。
それで(?)ヤロー比率の高いステージ中央〜ケイゾウ側へじりじりとマイクスタンドを移動(え?そんなつもりじゃない??)。
マーヤ、マイクを完全に口に入れたまま踊る。白目を剥いて唾を飛ばし、叫びまくる。曲の要所要所で高いジャンプを決める。恍惚の表情でギターを弾きまくり、ニコーっと可愛く笑ったかと思うと、いきなりコワーイ顔で客を威嚇する。
客を指差して何かを(忘れました。すみません)わめき散らし、差し出された客の手を噛む。狂犬みたいだ。

“魂を売り飛ばせ”“ムシャクシャ”に“くそったれの唄”・・・
ケイゾウMCで「一番不得意な曲です」と言って始めたのが“よく聞け!!世界”。
この曲の「一日が24時間だとか、煙草が一箱280円だとか、一体どこの“ピー”野郎が決めたんですかあ?」の「ピー」部分が、どうせロクでもない表現なんだろうけど(笑)
本来、何て言ってるのか気になってて、ライブのたびに「ちゃんと聴いて確認してこよう」とか考えるんだけど、今回もまた曲に溺れて確認できなかった。っていうか、これ書いてる10月19日未明現在、未だ確認出来てない。
ライブでこんな細かい事を確認してこようと考える方が間違ってる。まあいい。

“やけくそロック”に“スパイボーイズ”とにかくどの曲もどの曲も心を持ってく。
“リズム”なんか完全トランスモード。実にやばい。ラストの“虹と雲”は感動的だった。

またも待たされてアンコールに出てきた彼等。ニッコリ笑ったジュンが可愛い。
しかし再び叩き始める前まではかなりクタクタのご様子だった。しかし、叩き始めるとクタクタに見えたはずなのに、そんな風情は消え失せる。さすがだ。
誰かが(誰か知ってるけど)「スーパーXやってくれ!」と叫び、あ、それ聴きたい!って思うが、ケイゾウのギターから繰り出されたのは“マッハ倶楽部”の印象的なイントロ。
この時、マーヤが「オメエが、オメエが、北海道に住んでようが、東京に住んでようが、新潟に住んでようが、長野に住んでようが、沖縄に住んでようが、地獄に住んでようが、俺には関係ねえっ!俺には全然関係ねえっ!!」とスクリーム。

彼等には熱狂的ファンが多く存在し、日本中追っかけている人がかなり居るという事を彼等は知っている。知っていてこのスクリーム。素敵すぎる。
そうだ!客に媚びるな!そのまま行け行け行け!!(笑)。いつまでもいつまでもヤバイ毒薬、危険物のままで居ろ! 
音のスタンスは変わってもバンドのスタンスは変わらないで欲しい。

間髪入れずに“ビッグボス”上手いことダイヴを避けていたんだが、急激な左への怒涛の様なモッシュが起こり、ちとふらつく(情けねえ!)。倒れそうになりつつ踏ん張ると、マーヤが客席に飛び込んでた。

一度客電が灯くも、客は納得しない。もっと観ていたい。もっと聴いていたい。
かなりしつこい再度のアンコール要求の末、明るいクアトロに突如、彼等は出てきた。
暗転し、ケイゾウぼそっと「ありがとう。じゃ、もう1曲だけ」と“明日を越えろ”をやってくれた。これまた凄く良かった。

哲学者ショーペン・ハウエルの言葉に「富は海の水に似ている。それは飲めば飲むほど喉が乾く」ってのがあるが、これは別に「富」についてだけじゃない。
「キングもっともっと病」は、さらなる中毒症状を引き起こし、とどまる所を知らないようだ。
明後日もまたキングが観れる。そう思うだけで、いろんな心配事や嫌な事や、他モロモロうっとおしい事が一瞬だけ、一瞬だけだけど消えた気がする。
この日の私は体調絶不調だったはずなのに、ライブ中はいつも不思議と元気一杯。

金も無いのに入った居酒屋で再び体調不良になるまで、正しくは、私は友とそこの店員に「閉店なんでいいかげんにお願いします」と追い出されるまで飲んだ。
☆管理人から一言★
はうっ?!きものさん心斎橋行ってたんですねぇ!私も行きましたよ!!私マーヤ側2列くらいだったんで、近い位置にいたのでは(笑)

私も心斎橋のこと書こうと思ってたんですけど…ほとんど忘れましたっ☆
でもねぇ…私が印象的だったのは、「よくきけ!!世界で」「日本全国回ってきましたけどぉ、俺の歌ってることが分かってる人なんているんですかぁ〜?歌は届いてるんですかぁ〜?」みたいな事を歌ってた時、ほんとヒリヒリしましたね。「あんたの歌、届いとるから!!!」って叫びたかった。

あと、マーヤは最前にいた客のメガネを奪い、スライドバーの替わりに使用。
で、一旦スーツのポケットにしまいこんで『あのまま盗って帰るんか?』とか思っていたら、後でニカッ☆と満面の笑みでメガネ返してました!
いいなぁ…私もメガネで見に行ってみようかなっ?


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