2002年 7月26日 苗場スキー場 FUJI ROCK FESTIVAL '02@RedMarquee |
キングブラザーズがホンットに大好きで、アタシ。 初めて観た時は人生観変わるくらいの衝撃を受けたモンで。衝動に駆られて2週間後の仙台とかいきなり観に行っちゃったりしてて。 キングがフジに出たらどれだけ面白いだろうとずっと思ってて。 そのキングが今、フジのステージに立つ。ホントに出るんだ。とても不思議な感じ。音出ししてるメンバーを見てもまだ信じられない。 期待と不安がグチャグチャに入り混じった気持ちが高まり、緊張でお腹痛かった。 歯切れ悪く入ってきてたお客さんも気がつけばさっきと変わらないくらいに押し寄せてきていた。ソデにいるメンバーの姿が見えた瞬間から大きな歓声が起こる。 いよいよ、いよいよ始まる。 上手側からマーヤ・ケイゾウ・ジュンと変則的な立ち位置。スタートは新曲。 メンバーのテンションが物凄い。客の反応も上々どころかダイヴ発生。出だしからかなりいいカンジだ。ケイゾウの煽りがすんげぇすんげぇ。 立て続けに『消えうせろ』。客のうねりが大きくなる。アタシはもう夢中でステージを観ていた。 今日が5度目のキングのライヴ。観る度に演奏力も上がってどんどんカッコよくなっているけど、今日はそんなんじゃない。演奏が云々とか、パフォーマンスがどうだとか、そんな次元の話どうでもいい。そんなモンは必要じゃない。 気合いが、気迫が全然違う。 これだけのライヴは初めて衝撃を受けて以来、いや、それを余裕で超えている。 キングは緊張しいだから、もしかしたら空回りしちゃうんじゃないかってちょっとだけ心配だった、実は。過去のRIJのコトもあるし。 そんな余計なコト考える必要は全く無かった。何もかもガッチリハマってて。一瞬でも目を離すのが、その音が耳からこぼれてしまうのがホントに惜しいくらい。 今起こっている全てを一つ残らず間違いなく受け止めようと、アタシはいつの間にか必死になっていた。 歌い、ガナり散らすケイゾウの声を、その顔を。 叫び、いつも以上に暴れまくるマーヤの姿を。 目の前で腕を大きく振り上げ、ドラムセットごと叩き壊しそうなジュンの勢いを。 キングブラザーズがここでライヴをしている、紛れも無い事実を。 ラストに辿り着くまではあっと言う間だった。それはもう残酷なくらい。 『燃え尽きるまで』。これだけのライヴを見せておいて最後にこの曲。涙腺が緩む。 フジでは幾多の感動を見てきた。奇跡を見てきた。その度に胸に込み上げるものはあったが、今日ほどの感動を体験したことがあっただろうか。 もう動けない。もう何も考えられない。もう何もいらない。もう何も・・・。 と、その時。 ステージギリギリまで迫ってきたマーヤがいきなり飛んできた。ステージと柵の間が結構空いていたのをもろともせず、その飛距離軽く1.5mほど。 バネかなんかで弾かれたように背中から突っ込んできた。しかも足の先まで綺麗に入ってる。 曲に聞き入っていた客席が一気に盛り返し、マーヤに殺到。マーヤはセキュリティーの手によってあっちう間に客席から引き上げられたが、すぐにWOWOWのカメラを襲撃 、カメラのレンズについていたモンを口に咥えてステージに登り、トランス状態に。 堰を切ったようなマーヤのブチ切れショータイム!もうホントに何もいらねぇ!マーヤ、やっぱアンタ最高だよ! 最後の最後はケイゾウもマーヤもギターをアンプやマイクスタンドに擦り付け、ソニックユースも真っ青のノイズ状態に。 曲が終わり、ケイゾウが「ありがとうございました!」と叫びギターを投げ捨てる。 それで戻るのかと思ったら、彼はマイクを掴み、「ありがとうございましたぁぁぁ!!!」ともう一度叫んで深々と頭を下げた。 そしてジュンがフラフラと立ち上がりこちらに頭を下げて去っていく。 マーヤは最後の最後まで暴れていた。そしてギターを投げ捨て、ステージを後にした。 終わってもアタシは動けなかった。涙を堪えるのが大変で。 こちらこそ最高の時間を、最強の衝動を、最上のロックンロールを、ありがとう。やっぱりキングブラザーズが大好きだ。 クソババァになってもアンタらの音楽を聴き続けるよ。 ありがとう。 セットリスト |
☆管理人から一言★ 私まで涙ぐみそうになる程、熱いレポですよ…。ありがとうございました! 私もキング見る前って、何故か決まって胃の調子が悪くなったり、お腹痛くなるんですよ(笑)なんか緊張してしまって。そういう人多いみたいっすね。 |